Uncle Tの決断

50歳を目前に、いまの会社員としての生活に終止符を打つことを宣言。起業なのか、転職なのか、引退なのか?人生の岐路を語る日記です。

日本の銀行は、おもろしろいほどユニークです。

陸王」人気ですね!

今週末に15%の視聴率をたたき出した「陸王」、人気ありますね。池井戸氏のドラマ作品は「半沢直樹」以来ほぼハズレがないので、毎回楽しく拝見させてもらってます。

池井戸氏は元メガバンクの銀行員で、そのせいか必ずストーリーのなかに銀行が良くも悪くも描かれています。基本は勧善懲悪モノなので、銀行が悪役のときは、凄まじく説得力があり、ストーリーの迫力が増します

大概描かれるのは、肥大化・官僚化された銀行の理不尽な内幕か、銀行の保守的な事業姿勢が故におきる、借り手側である中小・零細企業の不運。今回の「陸王」では、新しい事業(運動靴)に奔走する主人公が、実績がないため融資が得られず、そのために会社一丸となって実績作りに邁進するという設定です。

銀行さんは、なかなか近代化しません

自分は不動産投資をやっているので、事業主としても銀行さんとお付き合いしています。投資不動産は物件自体の担保力をもって融資が成立するので、いわゆる中小企業への事業融資とは異なり、ドラマのような切迫した折衝にはなかなか至りません。しかし、銀行さんの保守的なビジネスを目の当たりにする機会は少なくないです

たとえば、担当者さんの人事。ある程度の規模の銀行は、支店の融資担当者を3-4年単位で配置換えを行います。これは、担当者の人材開発の一貫としても、癒着等を防ぐ意味でも有効といえます。一方で、折角地域に根付いた融資活動ができるようになるタイミングで、急に担当者がいなくなるのは、借り手側の会社によっては不都合がおきますね

無意味な書式や商習慣も目立ちます。個人預金の場合、通帳と印鑑とキャッシュカードが大事な3点セットになってますが、キャッシュカード以外って必要あります?通帳はネットで明細見れますし、印鑑なんてほとんど使いませんよね。印鑑はまだ口座引き落とし手続きの照合時に機能しますが、通帳は正直不要です。通帳周りのインフラコストって結構かかってますが、システムを変えれば、かなりコスト削減できると思います。

あとは、融資手続きの煩雑さと渋さ。友人が事業をはじめるとき、実績がないのでメガバンクでは最初口座さえ作らせてもらえなかったとか。新規事業で融資を受けるのはその何十倍もハードルが高いのでしょう。このように事業資金が市中に流通しにくいのが、日本のイノベーションが世界に遅れをとっているひとつの大きな理由でしょう。

自分としては、引き続き不動産に対する融資を積極的に引き出せるよう、日々邁進するのみですが、もう少し「近代化」してほしいものです。